インタビューの前日までにやること

いつからか、ライターの仕事としてインタビューをメインにやるようになりましたが、今でもインタビューの前は緊張します。だからこそ、インタビューの仕事は前日までが勝負だと考えるようになりました。
準備不足で臨んだ取材はどこかぎこちないものになり、相手の言葉の裏側にある「本音」を拾い損ねてしまうことがあります。その結果、そんな経験をしないよう、前日までの準備を大切にするようになり、準備内容も次第に定まってきました。
今回は、その準備をまとめてみようと思います。
1)取材先の情報を再びゼロから見直す
前日までに、企業サイトやインタビュー相手のSNS、過去のインタビュー動画、登壇レポートなど、事前準備の初期段階で一度は目を通していますが、前日にもう一度確認します。これは「知識を増やす」ではなく、「この人だから聞けること」を探すことが目的。加えて、初期準備のあとに更新されたSNS投稿などの確認も。
2)質問リストを作り直す
クライアントから事前に質問票の提示を求められることがあり、その際は事前に渡すのですが、その質問案をそのまま使うことはほぼありません。前日の調べ直しやその日のインタビューの流れで、臨機応変に質問を組み替え、聞き方を変えます。楽しく有意義な時間にしていただくために、会話の内容を豊かにすることをめざします。私の質問票をもとに別の人がインタビューした際、アウトプットが同じになるようなら、それは誰がやっても同じです。私だけが出せるアウトプットをめざして、各質問の意味を練り続けます。
3)機材を最終チェック
ICレコーダーのバッテリーや予備の電池を確認します。「録音できていなかった」というミスは、この仕事で起こしてはならないミスのひとつなので、場合によってはレコーダー2つを使って録音したり、予備バッテリーを準備することもあります。
4)インタビューのことを考えない時間をつくる
前日、意図的にインタビューのことを考えないようにする時間をつくります。情報を詰め込みすぎると、当日に「質問をこなすモード」になってしまうためです。相手の言葉に反応して臨機応に判断するには、頭に少し余白が必要です。
どうも「知らない人にもわかる原稿にするために、あえてインタビューする相手の情報を調べません」というライターさんがいるらしいと聞いたことがあります。個人的な意見ではありますが、そういう人には依頼しないことをおすすめします。少なくとも私にとっては、「事前準備」は良い原稿を作るために必要なことというのはもちろんですが、貴重な時間を割いてインタビューに対応してくれる方への最低限の礼儀であり、相手へのリスペクトでもあります。
やったこと、準備したことがきちんと結果に現れるのがインタビューの面白さであり、やりがいでもあります。その面白さややりがいを堪能するためにも事前準備は必須であり、アウトプットの成否の8割を決めるプロセスだと考えています。
