AI時代、クリエイターの仕事は消えゆくのか?

「AIが人間の仕事を奪う」と言われて、はや数年。
もはや「AIと仕事」に関する話題を一度も聞いたことがない人は少ないでしょう。
つい先日参加したイベントでも、仕事とAIの関わり方について、誰もが興味を持っているようでした。特にクリエイター界隈では、他業種でAIがどのように活用されているのかというテーマへの関心が高いように感じます。
さまざまな仕事において、AIが何らかの役割を担うケースが増えてきました。企業経営者や大学の先生方にインタビュー取材を実施する際も、テーマがAIではなくても、自然とAIに関連した話題が出てくることが増えています。
ただ、すべての仕事がAIに置き換わるわけではなさそうだということも、徐々に見えてきました。同時に、ほぼすべてがAIに取って代わられる仕事と、あくまで補助的な役割にとどまる仕事に分かれていくのではないかとも感じています。
ライターの分野でもAIの存在は浸透しつつあり、私自身もAIを活用しています。最も活用されているのは誤字脱字のチェックでしょう。人間が見落としがちな細かなミスを素早く洗い出してくれる点で、非常に優秀なツールです。とはいえ、同時にAIに奪われていく業務も露わになりつつあります。例えば、すでに存在している文章を少し書き換えるだけのリライト業務や、ネット上の情報をまとめただけの「こたつ記事」と呼ばれる記事の制作です。これらはAIが得意な領域とされていて、実際にこうした業務に従事するWebライターの仕事は、以前より減っているという話が、X(Twitter)上でも話題になりました。
当然のことながら、AIは万能ではなく弱点もあります。AIは既存の情報をもとに推論を重ねてアウトプットするため、まだインターネット上に記録されていない新しい発想や切り口を自ら生み出すことは、あまり得意ではありません。やっぱり「ゼロからイチを生み出す仕事」は、まだまだAIには荷が重いと感じます。
クリエイターの仕事とは、本来、まだ頭の中でイメージできていないもの、言葉になっていないものを形にしていくことです。AIとしのぎを削る必要はありません。むしろAIがいる時代だからこそ、現場を見て、人に会い、そこから新しい視点を掘り起こす力が、これまで以上に重要になるのではないかと思います。AIが既存の情報から答えを導き出す存在だとすれば、クリエイターはまだ存在していない問いを見つける存在なのだと考えます。
