重くて、面白い。Netflix『九条の大罪』

2026年4月からNetflixで配信が始まったドラマ『九条の大罪』は観ましたか?
原作は『闇金ウシジマくん』でおなじみの真鍋昌平なのに、配信開始からあまり話題になっていないのが不思議でならないくらい面白かったです。
九条法律事務所の弁護士・九条間人のもとに訪れるのは、半グレ、ヤクザ、前科持ちなどの社会のはぐれモノたち。「依頼人を守るのが弁護士の仕事」という信念から、法の名のもとに彼らの弁護を引き受ける九条は、世間から「悪徳弁護士」と非難されています。そこへ東大法学部主席の若きエリート弁護士・烏丸真司が加わり、二人で現代社会の闇を映す事件と向き合っていく——という構図です。
とにかく主演の柳楽優弥さんが素晴らしい。九条というキャラクターの核心は「法律と道徳を切り分けて考え、依頼人の利益のために最良の解決策を追い求める」という姿勢にあるんですが、その「理想を追い続けること」が、同時に自分を危険な場所へと近づけていく矛盾も孕んでいる。この複雑な葛藤が、柳楽さんの演技から静かに、しかし確かに伝わってきます。漫画の実写化は「キャラクターの雰囲気が壊れる」リスクが常にある(どの作品とは言いませんが…)のですが、本作はその心配はゼロです。九条に厄介な依頼を持ち込む半グレのリーダー・壬生役の町田啓太さんも、コミックが持つキャラクターの空気感をしっかりと体現していたように思います。
ただ、ひとつだけ覚悟が必要です。真鍋昌平作品の宿命として、エンディングは常に重いです。ハッピーエンドなんて皆無です。私は寝る前に見ることが多かったのですが、見終わった後には必ず「ちいかわ」を数話流してメンタルを浄化してから眠りについていました。これ、冗談ではなく本当に有効な対策でしたので、ぜひ試してみてください。
法とは何か、正義とは何かを、重く、深く、そして静かに問いかけてくる作品でした。
ちなみにコミックは16巻まで発売されており、現在も継続中。ドラマもシーズン2があるんだろうなぁ。今から楽しみです。





